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活動紹介(中学3年生※受験生 陸上競技部)

※レビューは週に1回更新する予定です!

こんにちは!
アスレティックトレーナーの石郷岡です。

突然ですが、所属経歴にも書いているとおり、私は国際武道大学(千葉県勝浦市)という大学に通っていました。

同大学は、当時、スポーツトレーナー学科という、おそらく4年制大学では唯一、学科名に「スポーツトレーナー」という名称が入っていた大学だったと記憶しております。

スポーツトレーナーを目指す、いわゆる学生トレーナーの育成の歴史が、おそらく日本一長い大学であり、私は、同学科の所属であるとともに、学友会公認団体組織「トレーナーチーム」という有志の団体に所属しておりました。

このトレーナーチームは、年に一度、チーム全員(約100名)が集結し、「新入生メディカルチェック(通称MC)」という、大きなプロジェクトを実施します。

MCのコンセプトの一つとして、「大学受験を終えて、身体がなまっている選手が大学スポーツにいきなり参加することでケガをしないよう、ケガのリスクとなる身体の柔軟性や筋力等を事前にチェックし、ケガのリスクを減らすためのアドバイスやクラブのトレーナー・監督・コーチへの情報共有により、選手の身体を適切にコントロールする」ことが挙げられます。

 

さて、前置きが非常に長くなりましたが、今回サポートした子は、受験終わりの中学3年生でした。

部活動を引退したのが6月、そこから約9ヶ月の受験期間を経て、4月の高校入学までの1ヶ月の期間でトレーニングを行いました(その後、コロナの影響でGWまでトレーニングを継続することとなりました・・)。

まさに、僕がやるべきことは、MCのコンセプトと同じことでした。

 

いいかえると、

高校受験を終えて、身体がなまっている選手が高校スポーツにいきなり参加することでケガをしないよう、ケガのリスクとなる身体の柔軟性や筋力等を事前にチェックし、ケガのリスクを減らすためのアドバイスを行い、部活動引退前の状態に体力レベルを戻すことを目的に選手の身体を適切にコントロール(トレーニング)する

 

おそらく、この子と同じ状況の子は、日本全国かなりいると思います。

そして、入学後の1-2か月でケガをする子がかなりいると思います。

この中学-高校、高校-大学の移行期に何とかサポートするシステムができないか・・

受験や卒業式が終わった後は、みんな友達と遊びたいですよね。

となると、受験終了後にサポートするのは、なかなか子どもたちの意識が高くないと実現しない。
となると、受験勉強とトレーニング(体力低下を最低限予防する目的)併用の塾を作るか・・

いつも、こんな妄想をしております笑

でも、現実的に、ケガを減らすには必要なことですので、どっかの企業とかが乗っかってくれれば、ぜひトライしてみたいですね。

 

またまた話を戻します。

僕が行ったのは、MCのコンセプト同様、
「身体のチェック」→「弱点・修正しなければならないポイント(課題)の抽出」→「課題解決のためのトレーニング・ストレッチングの選択」→「自宅でできるアドバイス」と「目標設定」

 

特に、まともな運動を9か月行っておらず、急激な運動によるケガだけは避けなければならないため、慎重かつ適度な負荷を与えるよう心掛けました。

 

以下、アンケート結果です。



まさに、僕が求めていた変化をもたらすことができました(素直に嬉しい・・)。

そして今は、「部活をやっていた自分を超すこと」を目標としています!

月に5回しかサポートしていませんが、この子は、サポート時に教えたトレーニングやストレッチングを自宅で行っていました。

やはり、受け身のトレーニングも大事ですが、自分で自主的に行動することが、変化のカギですね。
→たくさんのジュニアアスリートを見てきましたが、ココが成長のカギだと自信をもって言えます。

 

 

さて、新型コロナウイルスの影響で、多くの子どもたちは、外出自粛、そして大好きなスポーツができない状況が続いています。
言い換えると、多くの子どもたちは身体がなまっている状況です。

つまり、部活動やクラブ活動が再開された後は、今回紹介したような「身体がなまっている状態で、いきなりスポーツを行う」リスクが全員にあるということです。

これは、単に子どもたちの体力低下が問題だという話ではなく、部活動やクラブの活動が再開した後、監督・コーチの方々が「運動量や練習量をどれくらいに調整するか」が非常に重要となるということです。

直近の大会・目標とする試合がどれだけ存続するかは分かりません。
しかし、この自粛期間を「失われた」と認識し、それを「取り戻そう」と「練習に異常な量」をかけるのだけは、避けてください。

この自粛期間をチャンスと捉え、子どもたちが自主的にできることをアドバイスし、部活動やクラブの活動が再開した後、子どもたちが、より一層スポーツにのめり込み、楽しめるような環境をぜひ作ってあげてください(つまり、指導者の方々も指導の見直しを行っていただきたいです)。

そのような環境を作る際には、ぜひ私を含め、多くのアスレティックトレーナーが協力すると思いますので!!

 

最後に・・

参考まで、今できることとは・・

名将、東海大学柔道部の上水研一朗監督の記事が参考になると思います。

【eJudo’s EYE】いまは耐えるとき、真摯に稽古の自粛を/上水研一朗氏に聞く


 

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